Around20 物語 アラハタ・ストーリー

まるりとりゅうが

 

“親近感”をモットーに

等身大の言葉とスタイルで

ファンの心を射抜く。


掲載:mix 2019 春号(2019.02.28)
取材・文:福島大祐 / 写真:川崎一徳

Ryuga、MaRuRi

 

るりとりゅうが

 ’18年4月結成の男女ユニット“まるりとりゅうが”が快進撃を続けている。MaRuRiはカバー動画が、Ryugaは音楽番組での歌唱がそれぞれSNSで話題となり、メジャーデビュー前から2人のSNSフォロワー合計がTwitter 12万人、Instagram 13万人という驚異的な数字をきろく。11月に配信した初のオリジナル音源『気まぐれな時雨』はLINE MUSICデイリーランキング2日連続一位をマークするなど、新人離れした反響を呼んでいるのだ。ともにSNSをきっかけに世に知られた2人。その飛躍のカギは“徹底したファン目線”にあった

Ryuga:僕は中学3年生からNYへ4年間留学して、その時間を有効的に使えないかと思って誕生日に買ってもらったギターで弾き語り動画をSNSに乗せ始めたんです。それで何万人というたくさんの方に知ってもらえて、歌手になりたいという気持ちが強くなりました。NYから帰国して今は慶応大学に通っているんですけど、シンガーイベントのようなものに参加することになって、そこで福岡から上京してきたというMaRuRiと出会いました。

MaRuRi:春日市の合唱団に小学2年生の頃から入っていて、それを18歳まで続けていました。その時は声楽をやっていたので声楽科の大学に行こうかなと思っていたんですが、高3の文化祭で一人で歌ったときに『あ、こっちのほうが楽しい』と気付いて。それからいろんなオーディションを受けて一度は事務所に所属したんですが、その時は上手くいかなかったんです。そんな時にRyugaくんと出会って、仲良くなって一緒にカラオケに行ったり動画配信をするようになりました。


メジャーデビューを果たした今でも毎週インスタライヴを行なうなど、SNSには強いこだわりを持っている

Ryuga:自分がいいなって思っていても、他人が良いと思わなければ広まったりはしないと思っていて。自分が好きなことの発信でも、自分たちに全く興味がない人たちが初めて興味を示してもらえる要素を埋め込むというのは、すごく重要視しています。あと、SNSを見ている時間帯はやっぱり寝る前が一番多いと思うので、インスタライヴでの配信を21時からやっていたり、投稿も21時~23時のゴールデンタイム中にしています。

MaRuRi:私はフォロワーが増えたときから絶対週に1回、多い時は毎日、みんなの生活の一部になれるようにこまめにアップすることにしています。あとは、髪型やメイク、服装を楽しみにしてくれている方もいて、そういうのも曲に合わせてちょっと変えているんです。

 

 楽曲の作詞作曲はRyugaが務めるが、時に女性目線の歌詞まで生々しく描く筆致が特徴的だ。

Ryuga:僕が性格的に女子からも男子からも相談を受ける特殊なポディションにいて、どっちも客観視していたんですよ。楽曲を作り始めた頃に、その知識や経験はすごく生きました。聞いている人の心がえぐり取られるようなリアルな曲を作っていきたいです。


MaRuRi:
親近感を抱いてもらえる曲たちだと思うし、私たち自身も『まるりとりゅうがみたいになりたい』と思ってもらえる存在になりたい。会社や学校の仲間と一緒にカラオケに行って、男女でデュエットしてもらえたら嬉しいですね。


————————————– ≪ はみ出しTALK! ≫ ————————————–

Q.Ryugaの作詞について…

MaRuRi:Ryugaくんと活動を通して長い時間一緒にいるので、『これ、私のことなんじゃない?』って思う歌詞もありますし、そういう面では私も感情移入しやすくて、一緒につくっているのかもしれないという感覚になります。今回のアルバムに博多弁の曲が入っているんですが、そういうのもRyugaくんが一人で書いていて。しっかり全部の方言があっていて、人を見る能力があるのかなって思いますね。

Q.自身のつくった歌詞について…

Ryuga:本を読まないので語彙力には自信ないんですけど、歌詞に対して自分の中で違和感があったらそれは正解だと思っていて。違和感がない歌詞は、誰かがやっていてそれを見ているからだと思うんです。違和感があったら、それはまだ誰もしていない表現なんだっていう考えで書いています。ありきたりにはならないように意識しているので、変わった歌詞もありますね。

 


 

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